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今敏監督、逝く

大好きなアニメ監督、今敏氏の訃報が届いた。
あまりに突然なことに思考が停止してしまったが、今日、遺書を読み、昨日までただテキスト情報だった事実が、生々しく僕の中に実感として生まれ、涙が止まらなかった。

【今敏監督の遺書】
今敏の遺書がすごすぎる件

今監督の本当の実績を知らない人も多いと思うので、改めて記しておきたい。
監督の処女作「パーフェクトブルー」が公開された1997年当時は、声優ブームで世間のアニメ人気も高まっていた。
ちょうど、”おたく”などの言葉が使われ始めた頃で、秋葉原に注目が集まるなど、社会現状にもなっていたが、アニメが成人にとってのコンテンツとして認知される反面、大衆化すべく、きわどいエロものや今でいうところの”萌え系”が業界を席巻し始めていた。
僕も一部そういったアニメにははまったものの、「ガンダム」や「アキラ」で育ったファンとしては、そういった骨太の作品があってこそのエロや萌えであり、僕にとってのメインディッシュ的作品が少なくなることに危惧を感じていた。
そんな中、この「パーフェクトブルー」は突然現れる。

アニメーションの世界は、世界観からデフォルメして描けるため、ファンタジーやSFに向いている。
現代を舞台にしたストーリーにしてもコミカルな展開など、やはりデフォルメされることが多い。
そのため、リアルな空気感が必要となるサスペンスをテーマにした作品はこれまでほとんどなかった。
しかし、この作品はハリウッド級のサイコサスペンスをアニメというプラットフォームで意図も簡単に成立させてしまう。むしろ、自由に画を作り出せるアニメという舞台を利用し、人間の精神的な不安定さを芸術的に表現している。
その流れは、監督の最後の作品となった「パプリカ」で完成されるが、人間の精神世界を見える化させようという試みは監督の生涯のテーマであったように思う。(「妄想代理人」もしかり)
そういった一般的なアニメファンには受け入れられることが難しいジャンルを監督は好んで、挑戦しているようにみえる。
現在もエロや萌えが氾濫する日本のアニメ界が、辛うじて体裁を保っているとしたら、それは今監督のこういった作品が世界でも評価されているからだろう。


僕の一番のお気に入りは「東京ゴッドファーザーズ」。
サイコサスペンスをアニメ業界に持ち込んだ監督と紹介しておきながら、この作品は全く毛色が異なる。
僕自身、当時、映画館で観て、”あんな怖い作品を作れる人が、こんなハートフルな作品を作れるのか”と驚いたものだ。
小さな人と人とのつながりがやがて大きなうねりとなり、奇跡につながるというストーリー展開は一分の隙もなく、本当に感動的なラストだった。この年、観た映画の中でダントツNo1の作品だった。
まだ、観ていない人がいたら、是非観てほしい。


今監督は46歳で逝った。
まだまだ作品を作れただろうし、本人もそうしたかっただろう。
本人や周囲の人の気持ちが分かるとはいえないが、いちファンとしてもとても悔しい。

監督の遺言を読んで、最後までこの人は魂を燃やして生きたのだと思った。
そして、自分自身が生きていることのありがたさ、魂を燃やして、まだ生きられることを改めて実感した。
監督、ありがとうございました。あなたの作品によって、僕の人生に更に彩りが加わりました。
安らかに、お休みください。
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